松元康明写真集『existence』

説明

僕は古いものが好きです。

それは、人と同じように、長い年月を経たもの達からは威厳と物語を感じられるからです。

働き者のおじいちゃんのゴツゴツした手のような、サビに覆われたレンチ。優しいおばあちゃんの目尻のシワにもにた、スプーンに刻まれた無数の傷。そう言った目に見える美しさに加えて僕が捉えようとしているのは、彼らが過ごしてきた時間と、そこでの経験から培われた目に見えない、オーラとでも呼ぶべき空気感。

この作品集は、そんな敬愛すべき古いもの達の存在感＝”existence”を捉えたポートレートシリーズです。

（写真集　前書きから）

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2020年に誕生した出版レーベルinvisibleprintの記念すべき1冊目の作品集は､8×10″インチの大型カメラで撮影し多数の国際的な写真賞を受賞している写真家､松元康明によるシリーズ “existence”です｡

この写真集の被写体は､敬愛すべき古いものたち｡

それらに､松元はあたかも人物のポートレイトを撮影するかのような姿勢で向き合います｡

彼がこのシリーズで捉えようとしているのは､被写体のビジュアルの美しさはもちろん､むしろ目に見えない､もの達のオーラとでも言うべき存在感｡

長い時間とそこでの経験を通してしか培われない”existence=存在感”を､この作品群から感じていただけたらと思います｡

アメリカのLucie Foundation主催のInternational Photo Awards/ Fine Art部門で1位を獲得したプロジェクトの初の書籍化になります｡

初版限定100部　（出版レーベルinvisiblerpint HPより）