説明
廃棄された物がそこにあるだけなのに
覗き込むと、まるでそれしか存在しない
閉ざされた世界があるかのように見える。
私は、私の存在など微塵も影響しないその世界に
ひとり、迷い込んだような異邦の感覚に囚われる。
その中で、幼少の記憶がふと甦る。
工場の暗がりの奥、禁じられた場所への憧憬と不安。
それが今もなお、私の中に息づいているのだ。
人には、通ってきた過去がトラウマのように染み付いている。
物がそこにただあるだけでも、人の過去がそれらの世界を創る。
そして、人はその世界を通して、
自分の過去を見つめていることに気づくのだ。
A4判 ソフトカバー 温黒調ソフトペーパー 液体トナー6色刷 本文28P 2500円(税込)
一つ一つの作品が窓のように、外の世界に、あるいは写真の中の世界に誘います。
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